ISJR2010@Banffに参加しました 報告者:後藤伸彦 | 名古屋大学情報学研究科 心理学講座 唐沢研究室

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ISJR2010@Banffに参加しました 報告者:後藤伸彦

 International Society for Justice Research(ISJR)の国際学会に初参加してきました。ISJRは社会心理学、法学、言語学、哲学、国際関係学などの非常に多岐にわたる研究者が一堂に会する学際的で、国際的な学会です。
 今回の学会はカナダアルバータ州のバンフ(Banff)というリゾート地にある研修センターで行われたのですが、風光明媚とはこのことか!といわんばかりの美しい山々に囲まれた場所でした。また世界遺産に登録されている、ルイーズ湖とモレーン湖にも車で一時間ほどでいけるところにあります。
 そんな雄大な自然のなかで行われた学会に参加する人々もフレンドリーで温かい人が多かったように感じます。学会の規模自体があまり大きくなく、一つの建物の中で5つの口頭発表会場を用いて行われました。セッションの合間の休憩時間などですれ違うたびに挨拶しているうちに自然と仲良くなれます。私は今回はポスター発表をさせていただいたのですが、ポスターの発表件数も30件程度であるため多くの人が色々なポスターを見て、様々な議論を交わそうと積極的です。
 今回の学会には社会心理学の分野からはBrian LickelやMichael Wohl、John JostやFaye Crosbyなどが参加しており、みんな本当にナイスな人たちでした。とくにJohn Jostの声の柔らかさと腰の低さにはこちらが恐縮するほどでした。発表の内容としてはBelief in a Just Worldに関わるものが非常に多く、そのほかにForgivenessに関連するもの、社会的ジレンマにStatusの観点を入れたものなどが見受けられました。
 学会のフォーカスとしてはJustice(正義、公正)というものに絞っておきながら、非常に学際的で国際的な研究者の参加を勝ち得ているため、理論と実践、あるいは理論と実験、そして専門性と一般性のバランスが非常に気持ちよく取れているなと感じました。
 次回は2012年に、イスラエルのテル・アビブで行われるとのこと。次回はできれば口頭発表でまた参加したいなと思いました。

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